2019.2.23(土) 15:00〜 明治安田生命J1リーグ 第1節 横浜FM@パナスタ
[プレビュー]東口・倉田が語るJ1第1節 vs 横浜FM ― 8年ぶりの開幕勝利へ。宮本ガンバが横浜F・マリノスを迎え撃つ
ガンバらしい攻撃サッカーの再構築と、クラブ本来の強さを取り戻すべく「GAMBAISM」をチームスローガンに掲げる2019シーズン。2年目を迎える宮本ガンバが、パナソニックスタジアム吹田で横浜F・マリノスを迎え撃つ。
チームベースは大きく変わらないが、最終ラインにはアジアを代表するCBキム ヨングォンが新加入。左利きでビルドアップにも長けた韓国代表CBの存在は、宮本ガンバのクオリティをさらにスケールアップさせそうな気配が漂っているが、チームが目指すのは「今季はより得点を増やしたい」(宮本監督)というガンバのDNAでもある攻撃サッカーだ。

エース・ファンに加えて、始動から好調を維持しているアデミウソンも「今年はタイトルに貢献する」と気合十分。期待感の高まる開幕戦だが、指揮官と選手に油断はない。「特殊なサッカーを相手はしてくる。我慢するところは我慢したい」と倉田が言うように、変則的なスタイルを見せる横浜F・マリノスには割り切って戦う時間帯も必要になりそうだ。
2011年を最後に開幕戦勝利から遠ざかっているガンバだが、宮本体制ではホームで現在リーグ戦6勝2分け。指揮官が期待するサポーターの「圧」とともに難敵を撃破したい。

GK1 東口順昭「これからの長いシーズンをしっかりと戦っていくという心境になっていますし、メンタル面もフィジカル面も準備が整っています。相手には新加入の外国人選手もいますが、チームとして試合の中でしっかり対応していければいいし、それが強いチームの姿だと思っています。僕自身も最後尾からしっかりと仲間に対して、コーチングしていくつもりです。近年のガンバは、開幕戦はなかなか勝てていないのは事実ですが、横浜F・マリノスに対して良いスタートを切ることで、今年のガンバは一味違うぞというところを見せつけないとダメですね。」

MF10 倉田秋「開幕をホームで戦えるアドバンテージもありますし、今年のガンバは違うなというところを示さないといけない。横浜F・マリノス戦から、強いガンバを見せるつもりです。ホームではいい雰囲気で戦えているのは確かですが、新たなスタートというよりは去年、宮本監督とともに積み上げたサッカーの延長戦というつもりで、とにかくがむしゃらにプレーしたいですね。今年はしっかりと自分たちでポゼッションしながら攻めるというサッカーにも取り組んでいます。ガンバらしく、ボールを保持するという部分でも相手を上回っていきたいですね。」


アライバルインタビュー

宮本監督はインタビューで「選手は良い表情をしている。試合が楽しみ。」と語っていました

ハーフタイムコメント
押し込むシーンをつくろう。
もう少し落ち着いて攻めよう。
我慢強く、まずは確実に1点を獲りにいこう。

2019明治安田J1 第1節 ●2-3横浜FM@パナスタ
例年よりも長かったオフが明け、いよいよ2019シーズンのJリーグが本日開幕。
ガンバにとって7シーズン勝利から離れている開幕戦は、遠藤選手がJリーグ新記録となる20年連続開幕戦先発出場を果たして幕を開けた。
その試合はいきなり動く。
1分。前線からのプレスがハマりウィジョがボールをカット。そのまま角度がない左サイド深くからシュートを放つがボールはポストに弾かれる。
しかしそのボールを、中央を駆け上がってきた小野瀬が押し込み先制!ホームゲーム通算800ゴール目のメモリアルゴールで幸先良く先制をする。
だが先制直後の3分。立ち上がりの落ち着かないオープンな展開の中、クリアしきれなかったボールを押し込まれ早々に同点に追いつかれると、その後はマリノスのペースで試合が進む。球際での競り合いでボールを奪いきれず立て続けにピンチを招くと、34分、38分と失点を許す苦しい展開。
何度かボール奪取からカウンターでチャンスを作るものの、シュートまで至らず2点ビハインドで試合を折り返す。
後半は一転。開始10分は両チームシュートが無い落ち着いた展開に。
そんな中60分にガンバが先に動く。高に代わり田中を投入、71分には小野瀬に代えて渡邉を投入すると、FWを3枚並べ4-3-3へシステム変更。まずは1点を奪いに行くがゴールを割ることができない。85分には遠藤に代えて矢島を投入。その直後の88分。
右サイドの田中のクロスを相手DFがクリアしきれず、こぼれたボールを藤春が押し込み1点差に。その後もアディショナルタイムの4分も同点を目指して戦うが、反撃もここまで。
開幕戦待望の白星を挙げることはできなかった。

[ 宮本 恒靖監督 ]
−−今日の試合では、キャンプを通じてやってきたことがおそらくあまり出せなかったと思いますが、試合に向けてどういう狙いを準備してきたのでしょうか。
この試合に関して言うと、マリノスの独特なボールの動かし方に対してしっかりとプレッシャーを掛けて、できるだけ高い位置でボールを奪おうというところはありましたし、1点目はそういう形が1つハマったところかなと思います。あとはボールを奪って速く攻めるところが1つの狙いとしてありました。ただ、試合前からゆっくり攻めるところと速く攻めるところの使い分けは伝えていましたけど、特にゆっくりすべきところでちょっと速く攻めすぎて、ボールを失うシーンがあったので、それが今日の試合の反省点。今年は立ち上がりからずっと速く攻めるときは速く攻めようという話をしている中で、まだ皆の中で共通したものがないかなと思います。

−−新しく加入した金 英權選手を含めた守備については、今日どのような手ごたえを感じられたでしょうか。
英權の例えば相手からプレッシャーを受けてもそれをかわすテクニックだったり、パスの力は今日は見せてくれたと思います。3失点してしまった前半のところでは、少し全体が後ろに重たかったところがあるので、そこら辺のラインコントロールだったり、前に押し出すとか、前の選手がプレッシャーに行っている中で、そこを上げ切れなくて、中盤が少し間延びして、そこでセカンドボールを拾われたところもあったので、そういったところもやっていってほしいなとは思います。

−−今日は高 宇洋選手をボランチで起用されましたが、今野 泰幸選手の状態が100%ではないという判断での起用だったのでしょうか。
コンちゃん(今野)のコンディションが本人とも話している中で、少しまだ100%の状態でないというところもあったので、今日のような相手には長い距離を中盤でカバーする力も必要というところで、そのパワーを高には期待して試合に起用しました。

[東口 順昭]
先制した中ですぐに追いつかれて、ちょっとバタバタした部分もあるし、相手を受けてしまったのが一番、前半が良くなかったところかなと思う。相手は回し方が独特なので、ちょっとリスペクトしすぎた。もっと前からしっかりと勢いを持っていくところは前半になかなかできなかった。後半は修正できたと思いますけど、あれを前半にできるように修正してやっていきたい。

[倉田 秋]
自分を含めて前半は体が動いていなかったし、僕自身が一番イージーミスをしてしまった。ちょっとフワッと試合に入ってしまった感じがする。

−−相手への対策もしていたはずだが?
相手のSBとシャドーが流動的に中に入ったり、外に開いたりしてくるのは分かっていたし、そこの受け渡しもうまくできたけど、単純に1対1で負けていたし、切り替えとか球際の激しさも向こうが上回っていた。戦術面というよりは、普通に1対1で特に前半は負けていたのが今日の敗因かなと思います。

[高 宇洋]
相手を捕まえるのが難しくて、途中でやっとさん(遠藤保仁)とかとも話しましたが、1つのサイドに多くの選手が集まってきた中でなかなか…個々の選手もうまいので、そこで捕まえきれなかったというのは多く見られたと思います。(ボール奪取を期待されていたと思いますが)そうですね。監督からもそれは言われていて、今まで以上に負担はかかるけどしっかり押し上げて、っていうことは言われていたので、その期待に応えられなかったのは残念です。(試合前にも遠藤選手と長く話していました。どんな内容のことを話していたのですか?)守備の時のポジショニングと、攻撃で相手のシャドーが自分たちをみにくるので、その時に縦関係を作りながらっていう部分で、試合中もやっとさんがちょっと落ちて、自分が前に入ってということはあったんですが、少し距離感も悪くてバタバタしてしまった。(マリノスの両サイドバックへの対応については?)自分と小野瀬(康介)選手とローテーションしながら捕まえるというところで。ファーストディフェンスの徹底はある程度、決まっていたことだったのでいけていましたが、チーム全体としてはハーフタイムにも監督にも言われた通りで、球際とか、そういう部分で少し出足が遅れてしまったところはありました。(攻撃ではいいところも出せた反面、失点に絡んだところもある。個人的な手応えとか修正が必要だと感じたところは?)3回くらい、いい形でボールを奪えた時は、ガッといけるような距離感も掴めていましたけど、ただ自分の周りにシャドーが2枚とか、サイドバックとか、入ってきた時に3〜4人、相手の方が多い部分もあったので、そういう時はおさめきれなかったし、迷った時はついていくのが遅れたり、失点につながったりしてしまったのでそこは自分の力不足だと思います。(存在感を出すには結果を出したいという思いも強かったと思いますが)開幕戦ですごく雰囲気の中で結果が出せなくて…本当にまだまだということを突きつけられたので、でもここで下向いていても変わらないので、しっかりまたやっていこうと思います。

[矢島 慎也]
(どういうことを改善しようという意識でピッチに入りましたか)後ろのことは考えずに前で守備をはめに入っていました。あと、ウィジョとかはずっと裏を狙っていたんですけど、前半はそこにボールが通っていなくて。相手の切り替えが早いとか、うちの切り替えが遅いっていうのもあったと思うんですけど、とって、とられての繰り返しだったので。つなごうとするけど蹴って、セカンドボールを拾えないというのもありましたしね。だからできるだけ秋くんとのバランスを見ながら…ボランチで組むのは初めてでしたけど前に、前に行く選手なので、そのバランスをみつつ、みんなも前のめりになっていたので、裏に流し込んで、二次攻撃、三次攻撃を狙ってというか、本当に点を取りに行くための、勝ちに行くためのプレーをしようと思っていました。(短い時間でしたけど、流れを変えたり勢いをもたらせたことはポジティブに考えられますか)自分が入って1点入ったのは良かったけど、何本か裏に通したところで、1本あわせられればウィジョだったら1点取れるっていうシーンが何シーンかあったのでそこはちゃんと通さないといけないし、最後、セットプレーも2本チャンスがあったので、インスイングの時は結構いいキックが蹴れましたけど、アウトスイングの時は引っかかっちゃったので、ああいうところではセットプレーも大事になってくると思うので、自分の出た時間で考えたらそこだな、って思います。

総評
Q「今日の試合ではキャンプを通じてやってきたことが、恐らくあまり出せなかったと思いますが、試合に向けてどういう狙いを準備してきたのでしょうか。
宮本監督「この試合に関して言うと、マリノスの独特なボールの動かし方に対してしっかりとプレッシャーをかけて、できるだけ高い位置でボールを奪おうというところはありましたし、1点目はそういう形が一つハマったところかなと思います。あとは、ボールを奪って速く攻めるというところが一つの狙いとしてありました。ただ、ちょっとこう、試合前からゆっくり攻めるところと速く攻めるところの使い分けというところは伝えてはいましたけど、少しそれが特にゆっくりすべきところでちょっと速く攻めすぎてボールを失うというシーンがあったので、それが今日の試合の反省点というか、今年立ち上がりからずっと速く攻めるときは速く攻めようという話をしている中で、そこがまだ皆の中で共通したものがないかなと思います。

Q「新しく加入したヨングォン選手を含めた守備については、今日どのような手応えを感じられたでしょうか。」
宮本監督「例えば、相手からプレッシャーを受けてもそれをかわすテクニックだったり、パスの力とかは今日は見せてくれたと思いますし、3失点してしまった前半のところでは少し全体が後ろに重たかったところがあるので、そこら辺のラインコントロールだったり、前に押し出すとか、前の選手がプレッシャーに行っている中で、そこを上げきれなくて、中盤が少し間延びしてそこでセカンドボールを拾われてというところもあったので、そういったところもやって行ってほしいなとは思います。

Q「今日は高選手をボランチで起用されましたが、今野選手が状態がイマイチという判断の中で高選手の起用だったのでしょうか。」
宮本監督「今野のコンディションが、本人とも話している中でまだ、少しまだ100%の状態でないというようなところもあったので、今日のような相手、長い距離を中盤でカバーする力も必要というところで、そのパワーを高には期待して試合に起用しました。

Q「中盤でボールを奪っていい攻めにつなげる場面もあって高選手の持ち味が出た反面、サイドにつり出された時の守備の弱さもありましたけど、トータルで見た高選手の評価、今後への期待についてはどうでしょうか。」
宮本監督「まだこれが13試合目のJ1出場数という中で、多くのものを求めるのは難しいところはあると思いますが、彼が成長していく時に、局面の強さだったり、勝負どころをやられないとか、ああいう試合の流れの中でしっかりとボールを動かす力というのはより伸ばして行ってもらいたいですし、こぼれ球を拾ったり、いいところもあったと思います。そういう風に評価します。

Q「遠藤選手が20年連続で開幕戦のスタメンに出て、これだけ長い間、開幕戦に出られる凄さであったり、プレシーズンの遠藤選手の状態だったり、今日の評価を聞かせてください。」
宮本監督「プレシーズンから、遠藤なりの調整方法でこの開幕に向けて仕上げてきたところがあると思っています。今日の試合に関しても、ボールを例えば後半少し相手を押し込んだ中では、散らす部分と一番嫌なところにボールを送り込むというようなシーンもあったと思います。ただ、さっきも言ったように前半のサッカーが早く展開された中でヤットの持ち味が出るようなシーンがチームとして少なかったと思います。

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