| 山村: |
ところで、Jリーグって1ステージは何試合あるんだっけ? |
| 宮本: |
15試合。だから1年で言えば15試合が2ステージやな。 |
| 山村: |
試合は週に1回くらいペース? |
| 宮本: |
うん、基本的にはそんな感じ。たまに、週に2回やったりするけど。 |
| 山村: |
そうやって考えると野球と比べたら全然試合数が少ないよなあ。週1回ペースの試合って身体的にはどうなん? |
| 宮本: |
身体は楽やで。 |
| 山村: |
それ以外の日は練習してるんでしょ? |
| 宮本: |
そう。俺らはだいたい、土曜日に試合して、日曜日に回復トレーニングして、月曜日に休んで、火曜日に軽く走り込みやって、水曜日に軽く紅白戦して、木曜日も紅白戦やったり戦術練習やったりして、金曜日は軽めに練習して、また土曜日に試合っていうパターンかな。 |
| 山村: |
じゃあ、僕らピッチャーのローテーションとほとんど一緒だね。違いと言えば、僕らは自分が調整している間もチームは試合をしているっていうことかな。でもそのローテーションって結構難しい時もあったりする。何ていうか、野手の人は例えば、負けた後でもどんどん試合がくるからいいけど、僕らにとって、やられた後の6日間っていうのはすごい長いし、重く感じる。そういう時には、試合の間隔が短くなればいいなって思うけどね。まぁ調子が良い時は、そのペースでもいいんだけどさ。でもサッカーの場合は野球とは運動量が全然、違うから、そのくらいのペースじゃなきゃしんどいかもね。 |
| 宮本: |
そうやなあ、週2回ペースではちょっとキツいよね。え? 練習はどんなペースでやるの? |
| 山村: |
え〜〜〜結構、休みがありません(笑)。 |
| 宮本: |
え、そうなん? でもピッチャー的に、やり過ぎは、肩には良くないんじゃないの? |
| 山村: |
善し悪しかなぁ。数を投げて覚えるし、筋力がつくっていう部分もあるからね。 |
| 宮本: |
筋トレとかってするの? |
| 山村: |
僕は最近は一回もしてないかな。以前、していた時もあったけど、筋トレをしなくなってからの方が故障をしなくなったし。 |
| 宮本: |
へえ。しなくなった方が身体的には良かったんや…サッカー選手も、中にはしない選手もおるけどね。 |
| 山村: |
僕はピッチャーは必要ないと思う。だって常に投げてるし、見方を変えれば、ボールだってウエイトの重りみたいなもんだから。なのに、その上更に筋トレをするから故障する…って僕は思う。やり過ぎると肩の周りに変な筋肉がついて邪魔になるし。例えば、人によっては筋トレをやれば球が速くなるっていう人もおるけど、僕は基本的に球が速いのは天性のものだと思っているからね。僕がいくら筋トレをしても、150キロは投げれないと思うしね。サッカーで筋トレをしない人ってどういう理由でしないん? |
| 宮本: |
まあ人によって様々だけど、基本的に、筋肉がついたら走るのが重くなるっていう人は多いよね。でもやってる人もその目的は様々で、例えば足の靱帯をケガしたとかで、その再発を防ぐための予防っというのもあるし、接触した時に当たり負けをしたくない、とか…。 |
| 山村: |
ってことは、ポジションによっても必要かどうかが変わるってこと? |
| 宮本: |
うん、多少はあるんちゃうかな。でも根本的に、筋トレのやり方が間違ってたら、返ってよくないっていうのは良く聞くよね。筋肉には稼動範囲っていうのがあるわけで、例えば、それを目一杯、使わずに筋トレをしていたら、自分の稼動範囲をいっぱいまで使わない筋肉がついてしまって身体のしなやかさがなくなってしまった、とか…。だからやり方を間違えるくらいならやらない方がいいと思うけどね。たまに、暇やから筋トレやってるっていう選手もおるけど(笑)。 |
| 山村: |
それなのに、何で蹴る人がいつも同じなん? たまにはツネが蹴るとかないの? |
| 宮本: |
ない(笑)。基本的に、みんな蹴れるとは思うけど、必ず、蹴る人のセンスとか技術の差が出てくるから、その技術やセンスっていうのが高い人が蹴ることになるね。それはピッチャーになる人も同じやろ? プロになるような選手は基本的にある程度、ここっていう場所に投げれるやろうけど、でも、例えば「球速もあって、そこに投げれる」とか、「球速もあって、両サイドに投げ分けれる」っていうプラスアルファっていうか、そういうのを持ってる人がピッチャーになるでしょ? 精度の違いっていうか…それは生まれた時から持ってる才能に通じるものでもあるよね。 |
| 山村: |
それは野球選手にもおる。オフ用…特に、今頃からやり出す人は、キャンプ後のオフに向けたハワイ用とか(笑)。 |
| 宮本: |
(笑)。分かりやすいな。でも山村くんの体型を見てると細いよね。野球選手っぽくない体型っていうか…他の選手ってもっと太かったり、ガッチリしてる印象があるねんけどなぁ。あまり食べない方? |
| 山村: |
いや、そんなこともないよ。でも、あと5キロくらいは欲しいかなって思うけどね。 |
| 宮本: |
ピッチャーって体型によって投げる速さが変わる部分も多少はあるの? |
| 山村: |
どうかな。メジャーリーグとかにはすごい巨漢で160キロくらい投げる人もおるけど…でも、何て言うか、140キロでも速い人は速いからね。体感速度が速いっていうか…。 |
| 宮本: |
それはボールのキレの違い? |
| 山村: |
そうだね。いくら160キロでもキレがなければ簡単に打たれるだろうし。表示が150キロとか出るとオオッ〜〜って感じになるけど、でもそれがイコール、速いっていうことでもないからね。150キロより遅いボールでも、速い人は速い。 |
| 宮本: |
見ててすごいなあって思うのは、カーブとかでも120キロとかのスピードで曲がってくるやん? それを打てるでしょ? プロの人には当たり前なんやろうけど、でも俺らにしたらバッティングセンターで120キロの速球さえ打たれへんねんもん(笑)。あれって、ボールが曲がり出してここらへんで打とうっていうのをイメージして打つんかなあ? |
| 山村: |
ほら、サッカーでもコーナーキックとかは曲がってきたボールをヘデイングとかであわせられるでしょ? あの感覚と一緒と思うよ、きっと(笑)。 |
| 宮本: |
いや、スピードがちゃうやん! ボールの大きさも違うし。イチローとかは、しかも、相手がストレートでくると思って構えてて、それが途中でフォークとかに変えられても、瞬時にそれを読み取って自分の打つ体制を変えて打てるっていうやん。そんなん凄すぎる。 |
| 山村: |
ピッチャーもいるよ。投げる瞬間にバッターをみてアッと思った時は投げるスピードを変えたりもする…って僕みたいに球がそんなに速くない選手はそれを変えられないとどうしようもないと思うけどね。 |
| 宮本: |
キャッチャーはついてこれるの? |
| 山村: |
うん、キャッチャーはそんなに問題ないね。球種をかえるわけじゃなくて、スピードに変化をつけるだけだから、ボールの入るところは変わらないし。球種がわかればだいたいは捕れるだろうし。でも、そういうバッターの変化を見れる時は自分も調子がいいんだと思うけど…そうやって考えれば高校の時は必ず見えたんだけどなあ…(笑)。 |
| 宮本: |
でも高校の時とはバッターのレベルが全然違うやん。 |
| 山村: |
慰めてくれてありがとう(笑)。 |